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消防団活動について その2 [消防団活動]

2008-04-23

 今日は消防団活動の続きを書きます。
前回我々でも放水が出来ると書きました。何と我々に横浜市から支給されているホ?ス及び筒先の口径はプロの消防署が使うものと基本的に同じなのです。ホ?スの直径は65?が基本でそれより少し細い50?の2タイプがあります。何故消防署と同じ仕様になっているかといえば、消火栓の口径が65?だからです。もし有事つまり火災があったとき、消防署は使えて我々消防団が使えない口径となっていたら、我々消防団の存在意義はありません。何と言っても有事の時に水が出せないからです。
それと可搬式ポンプ、これも基本的に消防署のものと同じ仕様なので、我々がアマチュアとはいえども放水だけなら、それこそ高層ビル火災でのハシゴ車やヘリコプタ?からの放水、化学工場での消火剤での泡放水など特殊な放水を除いて消防署と同じなのです。
 勿論レスキュ?隊などの特殊部隊が消防団にあるわけでもなく、基本的な放水のみ消防団でも出来るのです。横浜、東京など都市圏では消防署が整備されているので有事つまり火災の際にも殆ど消防署による火災鎮圧がなされますが、消防署の手薄な地区即ち地方の町や村は火災鎮圧も消防団の力によることが多いと聞いています。ですから消防団に関して言えば、都市部よりも地方の方がより地元住民に頼りにされる度合いが高いはずです。事実よく地方で火災のみならず風水害で人が生き埋めになったとか、行方不明になったとかそういう時に、よく捜索に協力している人達に必ず消防団が出てきますよね。  
 ですから地方の消防団はまさに地元のヒ?ロ?ではないでしょうか。それだけ大変な職責を負っているのですから当然ですよね。全く頭が下がります。
 それに比べて都市部の消防団は普段の消防活動は、地方のそれよりもずっと少ないはずです。
それでも有事の際の訓練は怠る訳にはいきません。何故なら平時での火災出動はプロである消防署が殆ど処理してしまうでしょうが、神戸や新潟での大震災などの大規模災害の時には、消防署は大きな災害に出動してしまい、とても全ての火災鎮圧まで手が回りきれなくなるからです。その時こそ我々消防団の出番ですが、消火栓も地震によって断ち切られてしまい水が出ないことも予想されます。
そんなときは川から水を採るつまり自然水利からの取水をしなければならない局面もあるわけで、そういう想定訓練もたまに行われています。
 しかし何より我々は地元出身の有志の集団であり、有事の際には地元の人達とお互いに助け合って自分たちで出来ることをやってゆく、これこそが最終的に消防団に求められていることと思います。 
 私も偉そうなことは言えません。何故なら神戸や新潟の大震災の時に現に消防団がどのように機能し、地元でどういうことで役に立ったのかこの目で検証していないからです。でも地元を知り尽くしている消防団員が地元の災害復興に多大な力を発揮するであろうことは容易に想像ができますし、またそうであらねばならないと思っています。
ただ残年ながら私の所属する班では消防団員が定員に達していません。正確に言えば以前は定員であったのですが、退団者が出てもそれに変わる新入団員が思うように入らないからです。最近はうちの地域でもサラリ?マン化が進み、消防団員の中核をなす商店主や農家などの自営業者が激減しているからです。サラリ?マンがダメということではありません。事実うちの班でもサラリ?マンは7?8人はいるでしょうか?でもサラリ?マンの方々は残念ながら自分の裁量で時間のヤリクリができない。ですからどうしても有事の際には自営業者が中心とならざるを得ません。ましてサラリ?マンも雇用形態の多様化が進んでおり、消防団の活動をするにしても皆が一同に会することはますます難しくなっています。 
 今後はますますサラリ?マン化が加速するでしょうから、消防団組織の維持自体が難しくなって来るのは目に見えており、大変憂慮すべき事態です。ですが時代の潮流でありどうしようもないのが非常に悔しい限りです。何とか現在の体制を維持できないものかと頭を悩ましています。どなたか良い智恵はありませんか?