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ツキを呼ぶ研修を受講して その3 [ツキを呼ぶ研修受講報告]

2008-10-10

 半分言い訳になりますが、我々税理士の仕事というのは、基本的にはチェック業務でして、人様がやった処理をチェックし、ミスがあれば正していくことです。
 ですから、基本的に人を信じない、というか信じてはならない、と私は自分の心に決め、それが職務に忠実なのだと固く信じてきました。
 ということで、私は人をあまり褒めない、自分もあまり褒めない人間になってしまったのです。

 だって私の常識では、仕事は出来ていて当たり前、ミスをすればマイナス評価という100点からの減点方式で自分も人も見てきましたし、それでなければ自分は税理士という仕事が勤まらないと思っていましたから、周りのひとから見ればキビしいというか、人の挙げ足をとるとてもイヤな人間であっただろうと思います。
 しかし自分はこうした職業に就いている以上、嫌がられたり、煙たがられるのは仕方がない、むしろ厭がられる位で丁度良い、と割り切って仕事をしていました。

 かように自分を褒め、相手を褒めるという思考は自分の中には基本的にはありませんでした。
 巷にあふれているビジネス-関係や心理学、教育関係の書籍では、人は褒めて育てなさい、と力説されていますし、私もそうした書籍を何冊か読んで、自分の気持ちが変わるかと思いましたが、結局変わりませんでした。

 今回の研修を受講して気がついたことは、仕事に忠実であろうとすればするほど、常にリスクを意識し、最悪のケ?スを想定するマイナス思考のスパイラルにはまっていた自分でした。
 そこには、常に満たされぬ精神状態で日々を送っている淋しい自分がいました。
 何故なら人生において、仕事において100%という状態はありえないからです。
 その満たされぬ思いに取り憑かれている以上、慢性的な飢餓状態が続いているのですから、幸せを感じる瞬間は殆どないであろうし、そういう自分を肯定する精神状態にもないわけです。

 ですから今回の研修は、自分にとっては人生観のまさにコペルニクス的転換であり、大いにカルチャ?ショックを受けました。

 自分に対する感謝の言葉を述べ、自分の置かれたあらゆる状態を受け入れること、これが五日市講師のおっしゃられた、「ありがとう」「感謝します」という言葉の真髄だと思います。