事務所通信
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初めての入院生活 その1 [閑話休題   ]

2008-08-28

 先日8月13日から20日まで8日間、生まれて初めての入院生活を経験しました。
入院の原因は、鼻中隔彎曲症とアレルギ?性鼻炎による鼻の粘膜の肥厚状態を改善する、つまり外科手術により鼻中隔軟骨の一部切除、及び肥大し厚くなった鼻の粘膜の一部切除手術のためでした。
 もう私は何十年も前からひどい鼻づまりに悩まされており、特に右鼻の通りが悪く、ほとんど空気が通らない状態でした。そのためにいつも呼吸は口呼吸になってしまい、寝ているときには乾燥した空気に喉がやられ、冬場はいつも風邪を引いている状態でした。
 当初は蓄膿症かとも思いましたが、黄色い濃が出るわけでもなく、そのまま何十年も放置していました。
 最近血痰らしきものが毎日出るので、大変に気になって病院を受診したところ、X線及び胸部CTなどの一通りの呼吸器系統の検査がありました。しかし特に肺、気管支が原因とみられる所見はないと言われ、ほっとすると同時にそれではその痰にざこからの血が混じっているか、という不安に襲われ、同病院の耳鼻咽喉科を受診しました。
 そこで私の鼻の内部を観察した医師は、特に右側の鼻は、鼻中隔が大きく彎曲している上に、アレルギ?性鼻炎が原因とみられる鼻の粘膜の肥厚症があり、それがために空気の通り道が全くない上に、粘膜同士がいつも重なってしまっているために、少しこすれただけでも鼻血が出やすくなっているので、それが痰に血がまじる元凶ではないか、と言われました。
 この状態を改善するには、投薬によりアレルギ?性鼻炎を改善し肥厚状態を改善することでもてできますが、もっと根本的な治療にするのなら、外科的に、そのつまりの状態を患部の一部切除により通りを良くすることの方が効果が高い、との医師の診断であったので、この際思い切ってやってしまおうと思い、手術を受けることを決意しました。
 以前私の祖母がひどい蓄膿症で悩んでいましたが、鼻の手術は痛いし、術後がとてもつらいので厭だ、と言って結局死ぬまで手術を受けなかったことも知っていたので、正直言って鼻の手術の日取りが決まった時には、大変憂鬱な気分になりました。
 でもあと何十年(?)もお付き合いする自分の鼻ですから、そういう状態があと何十年も続くことを思えば、一時の痛み、苦しみは仕方がないと諦めて、手術に向かいました。
 8月13日朝入院。当日は特にすることもなくブラブラしていました。ただ執刀医と麻酔科の医師が入れ替わり病室に来られ、明日の手術の方法及びリスクについての詳細な説明を受けました。
 私は局部麻酔にするのかと思いましたら、全身麻酔ということでビックリ。
 また手術の場所も、当初は鼻中隔の軟骨切除のみかと思っていたら、肥厚化した鼻の粘膜を一部除去するということでこれまたビックリ。
 通院時には手術の施行方法について具体的な説明を受けずに、手術の承諾をしてしまったのは失敗だったか、とも思いましたが時すでに遅し。勿論やるしかないのですが、大いに不安にもなってきました。
 われわれ税理士も特に相続税において、評価対象の土地についての広大地か否かの判断の局面などで、微妙な場合にはお客様にリスク説明を行うことが多々ありますが、こうしたリスク説明を聞くのは決して気持ちのよいものではありません。
 もしかすると失敗しますよ。失敗しても承諾した貴方の責任ですよ。と言われているわけですから、気の小さい方は大いに戸惑ってしまうのは当然です。しかもその決断をその場で決め、承諾書にサインをしなければならないのですから。
 現代社会は自己責任の時代。だから当然の要請として事前に十分な情報提供及びリスク説明が必要なのですが、そのやり方も相手にいたずらに不安を煽るようなやり方は、相手を追い込むことになるので決してしてはならない、と医師のリスク説明を聞いて強く感じました。
 ただ名誉のために言っておきますと、その病院の両医師ともににこやかに、穏やかに説明して下さいましたので、説明方法については決して患者を威圧するものではありませんでした。