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初めての入院生活 その4 [閑話休題   ]

2008-09-02

 術後の回復は御蔭様で順調で、当初の予定通り8月20日には退院できることとなりました。         
 退院が明日に迫った19日、いよいよ入院もあと1日、この贅沢な時間を如何に有効に使おうかと考えましたら、そうだ、と妙案が浮かびました。
 それは、かねてから時間がある時にしたためようと考えていたことでした。

 「親」から「子」に送る手紙、と言いましょうか、

 子供へどうしても伝えておきたいこと、そして子供の将来像に対して親として思うこと、そして最後に子供に対する助言です。
 どこの親もそうでしょうが、わが子に対して言いたいこと、訴えたいことはそれほど山ほどあります。
 しかし今時の子たちは、と言いましょうか中、高、大学生のいわゆる思春期にある子供たちは、親の言うことをまともに聞く世代ではなく、どちらかと言うと避けている難しい世代であることもあつて、親は親として人生の先輩として、子供に伝えたいことが山ほどあるのに、残念ながら殆ど伝わっていないのが、悲しい現実ではないでしょうか。
 親が何か言おうとすると、子供は、まずい、また文句を言われるだけだ。と言って逃げ出してしまうのが関の山といったところですが、手紙という形であれば、時間があるときに読んでくれる。
 そう思って19日の丸一日をかけて、二人の子供たちに、小池家のこと、二人の職業選択についての親としての意見、そして今後の二人の将来に向けての生き方についての親からの助言、を書きました。
 書き終わったのが19日の夜11時ごろ。気がついてみれば、レポ?ト用紙に34?35枚ビッシリになっていました。
 さすがにこれだけ書くと、手がだるくもなります。しかし書き終わった時には何とも言えぬ達成感がありました。

 その「子供への手紙」は、退院して2?3日後に、本人に手渡しをした上で、私と妻そして子供たちを交え、その手紙を音読しながら、子供に滔々と訴えかけました。
 これには子供たちもさすがに神妙な面持ちで聞き入っていました。
 彼らはこの父親の行動そして呼びかけをどう受け取ったかはよく分かりませんが、少なくとも真剣に聞いてくれたということは事実ですから、この訴えがマイナスにはなっていないと思っています。
 これを機に、もう少し大人として、親の意見も少しずつ受け入れてゆく広い心を持ってほしいと願っています。
 ただ私も性急に事を運ぶのではなく、親から子への意見を十分聞いたうえで、今度は子から親へきちっとした返事をしてほしい旨も伝えました。期限は今年いっぱいまでとしました。
 自分も亡き両親には随分と苦労をかけてきましたが、まさに親の心子知らずで、親からの愛情は当たり前と考えていました。傲慢で甘えの構造の中で生きてきたわけで、今親としてわが子の教育に四苦八苦しているのも、因果応報なのかもしれません。
 ともかくじっくり時間をかけて子供と向き合うこと。大変ですがこれが親の責務ですから、辛抱強く応対していきたいと思っています。