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相続税大改正研修講義報告 [相続税の大改正について]

2008-11-18

 本当に久々のブログ投稿になってしまいました。この間お寺の落慶式、晋山式があったり、9月決算の処理、庶事雑務に追われたりと、大変慌ただしくブログを書くテーマについて考える暇もなく、ついつい書きそびれてしまいました。 10日以上空いたのは、4月に入って初めてかもしれません。
 また心を新たにして投稿に励みたいと思います。

 11/12(水)、田奈農協の資産運用部会で、「相続税の大改正」、特に遺産取得税体系への変更が、本家に与えるであろう影響について、講義をしてまいりました。
 相続税の大改正は未だ検討段階ではありますが、平成20年度税制改正大綱にも発表されており、事業承継税制の抜本的改正の流れを受けた一連の改正ですので、常識的には法制化は止められない、として見切り発車ではありますが、いち早く組合員さんに情報をお伝えし、対応策を考えていただきたく、研修を開催した次第です。

 一連の資料を見て、大半の組合員さんは、相続税の増税についてはある程度やむなし、という感触でしたが、やはり遺産取得税への変更については、大いに疑問を持たれた方が殆どでした。

 「これでは、本家も分家もなくなり、家制度そのものが崩壊してしまう。」とか「農業は赤字と知りながらもやっているが、黒字となっている不動産を分配してしまったら、とても農家などやっていけない。」など、都市農家を支える家制度の堅持を訴える、悲痛な声が聞かれました。

 都市農家を組合員に多く抱えている首都圏近郊農協では、この遺産取得税体系への変更について断固反対の意思を表明し、反対運動を強く推し進めているようです。
 私の在住する緑区は、隣接する青葉区とともに衆議院選挙の区割りでは神奈川八区にあたります。 この八区には地元市会議員出身の福田峰之議員がいらっしゃるので、田奈農協として、福田議員に遺産取得税体系への変更が都市農家に大打撃を受けるであろう旨を十分に説明したうえで、今回の遺産取得税制度への変更を止めるよう、強く申し入れしています。

 私のブログア?カイブ「相続税の大改正について」でも詳しく述べていますが、私としても、これ以上家制度を崩壊させ、人間を個に分断させる今回の改正は、ますます社会の混乱を招き、社会不安を増大させるものと確信していますので、断固反対します。