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税政連の活動とその役割 その7 [税政連の活動とその役割]

2008-09-25

 この法律に関する国税庁の考え方も理解できる部分は多々ありますが、これについてもその制定そして施行の過程がいけない。
 平成16年の長期譲渡所得の原則損失切り捨ての時と全く同じであったのです。
平成17年の暮れに自民党税制改正大綱において電撃発表され、翌年つまり平成17年4月1日より施行されたのでした。

 これについても、税政連はその情報を事前にキャッチしておらず、またしても後手を踏みました。
2年前の悪夢の再現です。

 そして何より許されないのは、官僚が国会議員への新法の説明にあたって、この新法の適用による影響はごくわずか(全法人の数%)と説明していたことです。
 税理士側での調査によれば、関与先の半数近くは、この法律の適用を受けるとしてその影響力のすさまじさに戦々恐々としたものです。
 国会議員には過小な説明がなされ、それを鵜呑みにした議員の先生方は何の疑問もなく、この法案を可決させたのでした。

 法人の利益+会社社長の役員報酬の合計額がわずか800万円の同族会社は、この法律の網にかかるいうことですから、しかもこれが新規に設立する法人だけでなく、既存の法人にも及ぶということですから、適用対象となる法人は数十%になってしまうでしょう。
 
 これだけ影響力の大きい法律をまたしても隠密理に、電光石火のように発表し、あれよあれよという間に施行するという暴挙が、一度ならず二度も繰り返されたのでした。

 こうした対応については、税政連も当然色めきたちました。しかも2年前に続いて繰り返し無視された事態に大いにショックを受けました。
 しかし落ち込んでばかりもいられません。直ちに撤廃に向けての猛烈な活動を展開し始めました。