事務所通信
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農家、農業のあり方について その6 [農業について考える]

2008-06-19

 戦後の世代は軍国主義政権の下、言論の自由が奪われ、家制度が強く個人の自由が抑圧されていた不幸な時代であり、自由を渇望していましたから、戦後アメリカが乗り込んできても、そのアメリカの自由主義にあこがれ、アメリカ追従となっても致し方なかったと思います。
 「自由」という言葉は美化され、自由と言っていればなんでも許されるそういう風潮でした。
 しかし、これだけ自由を堪能した後に待っていたのは、極端な個人主義、利己主義による組織の破壊です。社会の最小単位である家庭からヒビが入り、親がわが子の言動をセーブできなくなりました。その結果、学校でも社会でも辛抱の利かない子供、若者たちが、日本全国のいたる所でいたる局面で、何とも暗く痛ましいさまざまな事件を起こしています。 
 私は自由を否定するつもりは毛頭ありません。
 しかし、自由を美化し、欲望の任せるままに一人一人が進んだらどういう結末になるのか、もういい加減に理解すべきではないでしょうか。
 権利の裏には義務があるように、自由も社会規範に反しない範囲でという限度が自ずからあるのです。
 人間は社会的な動物なのです。太古の昔から。いくら自由で個人個人を大切にすると言っても、社会あっての個人であるという一番大事な点を、子供の頃から叩き込んでおかないと、後でとんでもないことになると思うのです。というよりも今の日本社会はすでにその因果が現われているといったほうが正解でしょうか。
 明治維新以来西洋文化を全面的に輸入してきた我が国ですが、食文化については、ここ10年ほど前からようやく和食回帰の流れとなってきました。
 腸の長い日本人には肉食特に動物の肉食は合わないことが分かってきたからです。
 やはりここでも遺伝子が決めたのです。何千年もの前から日本人の体内に宿っていた遺伝子は、ここ100年ほどの飽食、そして欧米食をはっきりと拒絶しました。私も含めて現代日本人の多くが罹っている生活習慣病はその事実を如実に物語るものです。
 やはり農耕民族は農耕民族らしく、米と野菜と魚、これが一番我々日本人の体質に合った食事だったのです。