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相続税大増税時代に備えて下さい その2

2014-07-17

今回の相続税の大増税は、都心或いは都下、神奈川、埼玉、千葉県の中でも

通勤1時間内に住まいのある方々にとっては、大変影響があり、その影響も

深刻なものです。

もともと相続税は明治38年の日露戦争下の戦費調達に端を発して作られた

国税です。

相続税は相続が発生するたびに、亡くなった人の財産に対して課税されます。

今回亡くなった人が、その数十年前のご先祖様から相続した財産を売却せず

に亡くなった場合は、同一財産に対して(つまりご先祖様の相続時にかけら

れた財産に対して)今回も相続税の課税対象となるのですから、同じ財産

をずっと売らずに何世代にも亘って守り続けている財産(その代表的なもの

は土地でしょう)には、それこそ相続が発生するたびに相続税がかかるの

ですから、多段階に亘ってかかる、大変に酷な税金であると言えるでしょう。

ですから相続が三回あると、つまり相続財産は三世代でなくなってしまう

と言われるのも無理からぬことと思います。

まして相続自体が、第二次世界大戦敗戦前のような家督相続制度ではなく、

均分相続制度に移行してからは、相続財産は兄弟間での分割、そして国に

支払う相続税を考えると、あっという間になくなってしまうことは容易に

想像できます。

そんな酷(こく)な国(こく)税である相続税を少しでも節税し、家族で

守っていくためには、大変な知恵と労力がかかることもお分かりになると

思います。

私が発刊した書籍は、そのキッカケ作りとなればという気持ちで書きました。

次回から、そのエッセンスをかいつまんでお話ししたいと思います。