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これからの相続税対策 その2 [相続税対策について]

2011-09-19

 従来の日本人の感覚では、モノを多く所有すること=豊かになることと考えていました。
今でも家の中にはモノがあふれ、デパ?ト、ス?パ?、コンビニ、商店街など至る所にモノ
は溢れています。

 しかしモノはモノでも、相続税の対象となるモノは土地、建物などの不動産が中心であり
動産はよほど高額なもの或いは希少価値のあるもの以外は資産価値はありません。

 モノが欠乏していた時代にはモノを所有することを無上の喜びとしていました。
しかしこれだけモノが溢れてくる時代には、如何に自分の身の回りから必要なモノとそうで
ないモノとをうまく整理する必要が出てきました。
 最近流行りの言葉に「断捨離」というのがあります。このタイトルの書籍も大分売れている
ようです。

 私の最近読んだ本の中でとても気に入っているフレ?ズがあります。それは、
「モノを買う時、それが自分にとって必要なのか、それとも単に欲しいのかを考えなさい。」
という一文です。
 つまりニ?ズかウォンツか、ということです。
ニ?ズであれば自分にとってさしあたって必要なもの以外は買わない。
一方ウォンツであれば、自分の好みに合えば何だって欲しい、つまり際限がないのです。

 宮崎駿監督のジブリ作品の中で登場した、あの「顔なし」です。
なんでもかんでも欲しいものを呑みこむあのおぞましさは、現代社会の日本人の姿そのもの
です。
 「足るを知る」ことが一番大切なことであり、欲に身を任せているとあの「顔なし」のようにな
ってしまいます。

 どうも私のブログア?カイブ「サ?ビス過剰社会への警鐘」の内容に脱線しつつあるので、
この辺で本線に戻ります。

 モノへの渇望感から抜けきらないためことが、土地神話にも勿論つながっています。
しかし土地は活用するものであって、単に所有することが目的ではありません。
 現金ならいくら持っていても維持コストはかかりませんが、土地には固定資産税、不動産
取得税などの税金がかかり、また測量費用の他、隣地との境界争いなど、保有していても
何かと気苦労が絶えないものです。

 手のかかる財産である土地を如何に活用するかが、今後の相続税対策にも大きく関わっ
てきます。
 土地はその地目により、最大の効用がなされるべきです。

田畑であれば、耕作地として農作物の生産の場として、
山林であれば、材木の材料としての山林の他、崖崩れ防止としての側面、市民の憩いの
場としての側面、防災上の側面など
宅地は都市計画法、建築基準法にも規定されているように、さまざまな用途地域にもとづ
いて、その土地の位置、周辺の環境によりそれぞれの最有効使用がなされるよう予定され
ています。
雑種地の用途は、その土地の周辺の土地の用途、環境に左右されます。