事務所通信
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サ?ビス過剰社会への警鐘 その4 [サ?ビス過剰社会への警鐘]

2008-11-23

 今の日本は、かつての高度経済成長期のように明るい未来を夢見て邁進していた古き良き時代とは、局面が180度変わっています。
 資本主義経済の負の側面が一挙に吹き出して、どこから手をつけてよいか分からないほど、解決すべき課題が山積しています。
 だからでしょうか、また先に触れましたようにサービス業中心の経済下、皆対人関係で神経をすり減らし、ピリピリしていますから、皆その不満のはけ口を求めています。
 そのため叩く相手、対象が見つかると、この時とばかり皆で一斉に叩きます。
これは私から見れば、集団リンチと同じではないか、と異様に映るのです。

 確かに悪い事をした人は、罰せられ、批判されなければならないのは当然です。十分に謝罪し、罪を認め、償ってもらわなければなりません。
 しかし、集団リンチを受けるまで罪悪な事をしたのか、と首をかしげるケ?スも少なくありません。
くれぐれも言っておきますが、私は罪を犯した人を弁護するつもりはさらさらありません。
 しかし、それでも本人がした罪の行動に対する、社会の反応があまりにも大きすぎる。騒ぎ立てすぎると思うのです。
そこまで言わなくても、責めなくてもよいのではと思う局面に何度も出くわします。

 一例を挙げると、大分前になりますがプロボクシング選手である、亀田兄弟の言動に対するマスコミをはじめとする社会の反応です。
 10代の、ろくに世間を知らぬ青年が、ボクシングが強く、生意気で粋がっているから面白い、と言ってヒ?ロ?よろしく大いに囃子立てていたのに、内藤世界チャンピオンとの対戦に敗れるやいなや、今まで溜まっていた鬱憤を一挙に晴らすべく、マスコミを挙げてバッシングの嵐を浴びせました。
 あまりにも大人気なく、これが日本人の良識か?と疑う騒動でした。

 これに限らず、芸能人のゴシップネタは日常茶飯事のこととして、他にも政治家、企業、教師、警察官などおよそ名誉、権力のある人たちがミスをしたり不祥事を起こしたりすると、それがどんなに些細なことであっても、必要以上に騒ぎ立てて、事を大きくする。
 その人たちの全人格を否定するような論調で、思い切り叩く。完膚なきまでに。