事務所通信
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事務所の今後の行動目標について [事務所だより]

2008-09-17

 事務所がISO9001を取得して早1年近くが経とうとしています。
 来月、10月9日には、サーベイランスという審査を受けることになっています。
昨年の11月13日に新規取得登録されましたが、今回のサーベイランス審査は半年?1年の定期的間隔で、登録された品質マネジメントシステムの維持状態、つまり運用状況、前回指摘事項の是正処置に関する運用状況の確認と有効性の評価を検証するために行われる審査です。
 幸い今回の審査員は、前回新規登録を受けた時の人と同じですので、うちの事務所の内情もよく分かっている人であり、ほっとしています。
 この1年間にISO9001導入により何が変わったかと言えば、劇的に変わったものはありませんが、事務所全体としての共通目標を常に掲げることによって、職員がいつも緊張感を持って仕事にあたるようになったこと、が挙げられます。

 よく目標は漠然としたものであってはならない、また目標には必ず期日、期限を設定しなければならない、と言われます。
 まさにその通りでして、目標を事務所内のいつもよく見える場所に掲示することによって、事務所職員全員が意識づけられ、いつも目標を意識して仕事に向かう態勢が自然に出来てきたことは、大変喜ばしい状態です。
書店に並ぶビジネス書を眺めると、如何に仕事、業務を「見える化」するかに大変な関心が払われています。

 今、私も来月受ける審査に向けて、この1年間の事務所としての成果を振り返り、来年度に向けた新たな行動目標を定めるべく頭をひねっていますが、我々税理士事務所の提供するサービスは大変に具体的な目標を定めにくい、というのが私の偽らざる感想です。

 お客様が我々に要求するサービスも千差万別であり、記帳代行から経営コンサルタント的な業務、税務、法律、よろず相談まで多岐に亘っています。
 私が一番迷うのは、お客様主導でいくのか、逆に我々がお客様をリードするというスタンスでいくのか、という当事務所の姿勢の問題です。

 基本的には我々の業務は、個々のお客様のニーズにきめ細かく対応していくのですから、まずお客様ありき、でそのニーズ、各種相談に機敏かつ丁寧に対応していくことになろうかと思います。
 しかしその一方で、お客様のニーズを先取りし、お客様を引っ張っていくという手法もあります。
 いわゆる潜在顧客、潜在ニーズの掘り起こしというスタンスです。
この代表例としては、経営計画の策定、相続税、事業承継の事前対策の策定などです。

 どちらに重きを置くか、ということになると、大半の事務所は前者のお客様から直接要求されるニーズに機敏に対応していくスタンスが中心になると思います。
 ただ法律改正およびその潮流を納税者よりも早く知りうる税理士の立場からすれば、事前対策にもっと力を注ぐべきではないか、という考え方が当然出てきます。
 特に私の事務所は、事前対策に力を入れることを明白にしていますし、そのためにより積極的に研修受講などにより、税制改正など納税者の方々に影響を与える情報を少しでも早く収集する努力をしています。

 ですから当事務所としましては、現在のお客様の顕在化されたニーズ、相談に機敏に適切に対応するとともに、予防の観点から、情報収集そしてそれを咀嚼しての各種提案業務を今後より強化し、展開していきたいと思っています。