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勤務税理士時代を回顧する その11 [勤務税理士時代の回顧]

2008-08-02

 またO簿記学校の相続税の講師の教え方があまり上手でなかったこともあって,どうしても「相続税法」の勉強に集中できずに,時間だけが過ぎていきました.
 またこの受験の年に,自分の結婚を控えていたのも集中力を削がれた原因でした.
というのも自分自身の言い訳でして,要は中弛み以外の何物でもありません.
 当然落ちるべくして試験に落ちました.
 自分自身の慢心,中弛みが招いた当然の不合格でしたが,自分にとっては大ショックでした.
 何故なら幸いにも一度も受験した科目で不合格を経験していないこと,そしてもう一つは結婚に花を添えられないどころか,結婚した戸他途端に腑抜けになってしまったような印象を内外に与えることの影響です.
 今まで順風満帆に行っていた風向きが一転逆風に変わると,その時に再び立て直す精神力は倍以上の力が必要です.もともと順調にいきすぎていたことへの慢心が心の中に蔓延していましたので,もう一度気合いを入れる事,そして自分にもう一度初心を思い出させることには苦労しました.
 結局次の年も逆に自分の心に切り換えが出来ず,疑心暗鬼の精神状態のまま迎えた試験にはまたしても敗退し,2年連続の不合格となりました.
 これにはさすがに心底まいりました.こんなはずでは,自分はもっと出来るはず,と自分を必死に鼓舞するのですが,以前ほど自分に自信が持てない,自分がフワフワしているような状態で,自分がもどかしい,という思いは.30歳にして初めて経験しました..
 ただ若い頃と違って30歳となると,大分記憶力,理解力も劣ってくるのを感じておりましたから,正直本当に焦りました.あと1科目を前にしてこの先ずっと合格できないのではないか,と.
 そして「相続税法」受験3回目にして,もう一度気合いを入れ直しました.と同時に初心を取り戻そうと,謙虚さを取り戻そうと自分の気持ちに必死に言い聞かせました.
 それでも答案練習会などでは,なかなか自分の順位が上がっていかず,悶々とした状態で本試験に臨みましたが,滑り込みセ?フでした.
 時にその年の6月に長女が生まれ,ますます自分の時間が無くなってくるおそれがありましたので,12月の合格発表は殊の外嬉しかった,と同時にほっとしました.,
 25歳から受験し始めて結局31歳での合格.7回の受験で5科目の合格は,決して若い年での合格ではありませんが,仕事をしながらでの受験を考えられば十分でしょう.
 こうして何とか税理士の仲間入りを果たすことができました.