事務所通信
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勤務税理士時代を回顧する その3 [勤務税理士時代の回顧]

2008-07-20

 さて入所してからの仕事ぶりですが、簿記の知識も全くない、そろばんも出来ない(昭和55年当時は電卓はまだほとんど普及しておらず、あっても8桁程度で重量もありました)そんなド素人ですから、何をお手伝いするといったって、何も出来るわけではありません。
 ということで、私はベテラン女性職員Tさんの補助として、Tさんの仕事のお手伝いからスタートしました。
 当時はI税理士事務所では、TKCに加入されていました。TKC加入の会計事務所では、会計データを計算センタ?まで送って、そこで作成された試算表が2?3日後に再び会計事務所に送られてくるというシステムでした。
 私が最初に行った仕事は、伝票の記票でした。現金出納帳を基に入出金伝票を起こす、預金出納帳、売上帳、仕入帳などから振替伝票を起こす。そして領収証を確認しながら科目印を押し、入力の準備を整えるまでの仕事でした。
 ここで私は早速T先輩から雷を落とされました。
お客様からの預かり資料を汚してしまったからです。領収証のチェツクの際、お客様のつけていた
現金出納帳との突き合わせを行うのですが、その際領収証と現金出納帳の金額の右上に軽く赤鉛筆でチェック印を押すのですが、私の場合現金出納帳に思い切り赤鉛筆でレ点のチェツクをしてしまい、現金出納帳をかなり汚してしまいました。そこで大目玉を食らったわけです。
 また字、特に数字を書く大きさも大分注意を受けました。私は元来字が大きく、マスに目一杯の大きさで記入してしまうのですが、特に金額の場合、訂正があると、最初の金額を二本線で消し、その欄の余白に訂正後の数字を書くのですが、私のように当初から目一杯の大きさで書いていると、当然訂正があった場合、訂正後の金額を欄外に書くことになり、美観を損ねます。
 こうしたことも経理をやっている人から見れば常識なのでしょうが、T先輩もあまりの常識のなさにいちいちあきれていました。
 また集計計算も遅く、当時はソロバンでしたが、元来手先が不器用な私は、ソロバン使いでも四苦八苦し、わずか3桁程度の金額の集計でも、4度も5度やっても集計が一致せず、何度冷や汗をかいたことか。
 今思い出しても赤面の連続ですが、辛抱強く指導して頂いたT先輩に今も深く感謝しています。